電子状態計算の理論に関して

From Ecal

Jump to: navigation, search

Contents

密度汎関数法

密度汎関数法はHohenberg-Kohnの定理(or Levyのformalism)が基礎ということになっているが、これが権威をもちすぎて理論の歴史をちょっと歪めてしまった感がある。本来ならルジャンドル変換による導入が自然である.実際、Hohenberg-Kohnの定理は多変数に関するルジャンドル変換を、密度に関して適用した場合の議論にすぎないように思える。要は、有限温度有限系だと「(オブザーバブルな量とカップルした)外場の汎関数としての分配関数」の二階微分はいたるところ正定値(convex)なので、一意的にグローバルにルジャンドル変換できるし、極小がひとつ見付かりますよ、というだけの話だとおもう(密度のばあいは二階微分は密度揺らぎになる)。密度だけでなく磁気や超電導のパラメーターを同時に入れたって同じです。

注:日本語文献においては、この点を主張した文献は私の書いたもの以外に皆無であった。しかし最近、高田康民「多体問題特論」p.20において、その点に言及しているのを見つけた。ただし、以下の文献のようなすっきりした記述になっていないし、有限系においてはconvexity(二階微分の正定値性)により1対1対応が保証されることが明瞭にかかれていなくてすこし残念である(無限系においては、以下ですこし書いたように、ルジャンドル変換と、系を無限大に持っていく操作の非可換性の問題がある;これによって物質の「相」の存在が正当化される)。

  • 密度汎関数法を理解するにはまずDensity Functional Theory -- an introductionを読めばよい.日本語ではこれに対応する適切なものがない。日本語訳つくってほしいです。ややこしい点は注釈にまわしてあって、そこはていねいに書かれている.歴史的なことが書いてある。”Hohenberg-Kohnの定理は歴史的には偉大だが、もはやそれにこだわりすぎなくてもいいんじゃないの?"といいたいんじゃないかと思うんだが,遠慮がちである。また、これの脚注4にあるように、E.H.Liebの論文(知らなかったのもあって読んだことはないです)以後、以下の"Density functional theory through the Legendre transformation"まで、こういう論文はたぶんなかった。
  • 時間まで入れてルジャンドル変換するのは、Effective Actionの方法ということになる(時間をいれる場合はTime-orderingの関係で正定値にはならないと思う。摂動的展開(局所的ルジャンドル変換)をこえてフルなダイナミクスをあつかえるのかどうかはよくわかりません)。形式的には、自分のすきな自由度だけを残したEffective Actionの方法を出発点にして,(適当な近似を入れれば)それから化学反応のレート方程式やら、流体力学の方程式などが導けるらしい。

たとえばKotliarらのレビューの付録にはeffective actionのformalismが要領よくまとまっている。 が、以下のconvexityの破れに関する点が不明瞭です(というか私が知らないだけかもしれない)。以下の私の資料はまちがいもあるとおもいますが、シナリオとしてはだいたいは問題ないと思います(誰か理論に強い人に直してもらいたいですが)。。。 Time-orderingのため、二階微分は正定値にならないよくわかってない。Generalized Kohn-Sham Density-Functional Theory via Effective Action Formalism(あんまりちゃんと見れてないが比較的わかりやすそう)の付録に書いてるようだ. )

  • 固体物理の特集号の私の記事(これも直すべきところはいろいろありそう)。


一体密度行列の汎関数は作れない

汎関数法のformalismは、時間をいれたり、他の自由度をいれたり自由にできる。 が注意点もある。ときどき一体密度行列n(\mathbf{r},\mathbf{r}')を外場V(\mathbf{r},\mathbf{r}')からのルジャンドル変換で考えて汎関数E[n(\mathbf{r},\mathbf{r}')]を考えようとかいう話をするひとがいますが、これはうまくいかない。それに関してはHohenberg-Kohnのすぐあとに論文がでてるはず;が、ミソは簡単です---温度ゼロの極限では、n(\mathbf{r},\mathbf{r}')は占有状態の積の和で、この行列の固有値は1かゼロです。そのため、 これとV(\mathbf{r},\mathbf{r}')との一対一対応は(温度ゼロの極限で)成り立たなくなる。

汎関数のconvexityの破れ

  • 有限系有限温度ならconvexityには問題はないので、外場のかわりに密度にルジャンドル変換するのに問題はない。
  • 無限大の系(相転移の起こるような場合)の場合,まず最初に「系を無限大にもっていく」ので、分配関数は(複素解析関数における)特異な境界を持つものになる(たとえば磁性体において磁場をいれることを考える。強磁性のイジングモデルのとき、Tc以下の温度で温度を一定にすると、磁場>0と磁場<0が解析的に分断され、ルジャンドル変換すると、磁化の関数としてプラトーを持つものになる。(ただ、温度と磁場の二変数の複素解析関数としての分配関数が分断されるわけではない)。そのあと高温側でルジャンドル変換したものを低温側に解析接続していくと密度汎関数はグローバルにはconvexでないものになりえる。これは、convex envelopeと呼ばれるもの。(と思うのだが不明)。
  • また、現実的にはDFをKohn-Sham eq.などに直して解くので、local minimumがいろいろあることになりえるのかもしれない(注意:念のためですが原子位置を固定しての話です)。

密度汎関数法の問題点

exchange-correlationをLDAによらずにまともに取り扱う方法は、optimized effective potential(OEPの方法)と呼ばれたりします.OEPのなかでも、いちばん単純なバージョンは「exact exchange(EXX) only」とか、「EXX+LDA correlation」です。さらにもうすこし進化したものは「EXX+RPA correlation」です。これらを固体において適用する方法は、小谷が最初に手をつけ(ASA近似ですが)、いまはいろんなひとがやってます。ですが、この方法は、あくまでlocalなポテンシャルに拘るので、非常な無理を生じます.localなポテンシャルだと、

  1. 軌道角運動量がゼロ(time-reversalを破れないので),onsiteのnon-locality.
  2. bondingとanti-bondingをうまく区別できない(バンドギャップがひらかない)

などの難点があります。要するに準粒子は記述できないし、場合によっては、 "insulatorであるべきものをmetalの一体ハミルトニアンをベースにして展開する"などということがおこります。 また数値的にも精度をだすのはかなり困難です;これにはおそらく本質的に困難な理由があります。私のguessですが、上のような(non-localなpotentialであれば造作ないことを)無理からにlocal potentialで表現しようとするというのが理由だとおもいます。

また、LDA+Uだと、onsite-non localityは表現できるが、2.の方が困難であり,ペロフスカイトなどで、eg-O(Pz)のネットワークのできるようなものでは適用可能性(ものにもよるが)がなかなか困難になる.「そしたらoff diagonalのnon-localityをパラメーターでいれたらどうか?」とかいうことにもなりえるがまずはとにかくまじめな計算をしてそれから抽出するというような単純なシナリオにしていかないと何をやってるのかわからなくなる。

「TDLDAは分子では有効である」のはなぜか?

(以前はかなり批判的でしたが間違ってたのでJan.2011に直しました。)

分子では分極率を考えることになる(これは固体の1/epsilonに対応)。

簡単のためヘテロな二原子分子でAnionのHOMOに正孔が入り、CationのLUMOに電子が入るような静的な電荷移動による励起の例を考える。 さらには簡単のため他の軌道の固有値はだいぶと離れているような場合を想像する。この励起エネルギーは分極率の虚部のピークとして見える。 物理的には、

  1. この際、その正孔と電子の間の静電的なエネルギー(これは空間的に電荷を引き離すのに要するエネルギーでありプラスで大きい)が、一体の励起エネルギーにプラスされる。
  2. ただし、正孔がAnionに入ったとき、Anionの他の電子が緩和する効果ですこしマイナスされる(Cationについても同様)。この緩和は正孔や電子をスクリーンする方向に働くので1.の効果を小さくする。
  3. また、HOMOやLUMOの軌道自体が緩和する。

TDLDAではこれらの効果がはいっており、「分子でTDLDAでそれなりにいける」というのは、それなりに悪くないようにも思える。実際、上述のように考えれば、 「TDLDAは、電子を移動させた状態でLDAレベルでsc計算して、基底状態とのエネルギー差を見るというような計算にある程度対応している」と理解できる。

ま、実質的にはRPA(Time-dependent Hartree近似)と言ってもいいかとおもうし、fxcの影響はたいしてないと思うが不明。 ただ、fxc入れといて問題はないし、それにより閉じた形のきれいなformalism(時間依存密度汎関数の二階微分)になる。

  • Hartree-FockをしっかりやったのちTime-dependent Hartree-Fockをやるという処方箋もありえる。しかし、そもそも「数値計算が困難」、「たとえ数値計算がうまくできても、相関ホールを無視するHartree-Fockではあまり良い結果は望めない。というのがある。まあ、Time-dependent B3LYPならプラクティカルにはそれなりに良い結果が望めるだろう。
  • 一様電子ガスだと、分極率に対応するv/epsilonは、一体励起部分が非常に小さくなり高いエネルギーにあるプラズモン的なものにウエイトが移動する。しかし固体においても、局所的な電荷揺らぎ、たとえばオンサイトでのd電子の電荷揺らぎのようなものや、分子的な電荷揺らぎにおいて、ある程度そういう効果がある(固体でも分子同様、近距離の電荷揺らぎはRPA計算すると一体励起エネルギーより高いところにピークが出る)。
  • 固体計算においては、そもそも議論の論点がちがう。論点は「RPAがよいのか、それともfxcを付け加えたほうがいいのか?」という点にあって、だいぶと様相がちがう。おそらく分子においてはHF近似からの摂動的な計算や、分極率のピークをHOMO-LUMOギャップとみなすような計算が主流だったので(憶測)、ありがたがられてるのではないだろうか?

Full self-consistent GWはよくない

ときどきグリーン関数Gの汎関数、E[G]についてRPAレベルで停留解を求める方法、すなわちFull self-consistent GWをやれ、とかいうひとがいます。この方法では、対称性が明らかに保たれるので(Dynamicsを考えれるようなEffective actionのformalismに持ち込めば)外的な時間摂動に対しての保存則がなりたつことが示せるので「保存近似」と呼ばれ、一見理論的には気持ちよさそうです。が、実はかなり問題のある方法です.数値的にまともに解くのはあまりにも困難だし、そもそも原理的にもかなり無理がある。準粒子描像を尊重しない形式論になってしまっています。それで「よい展開の方法」になっていません。

  • 「Landau-Silinの準粒子描像」、
  • 「準粒子にこそ物理的意味がある。たとえば準粒子を用いれば、よい誘電関数が計算できる。いわゆる独立粒子近似は良い近似である、あるいは低エネルギー現象解析のための出発点にできる」、
  • 「Z因子のキャンセレーションの問題」(GxWx\Gammaに置いては、QPのZ/(omega-e)と\Gamma=1/Zがキャンセルする。

などをそれなりに理解することが必要。

またそもそも、Landau準粒子の一般化(周期ポテンシャル中でどうなってるのか?)、 またそれのSilinの一般化の議論などはよくわからない点を多く含んでいるように思う.「準粒子の定義;一体ハミルトニアン」というのを「物質拠らない方法で」あたえないといけない;それがQSGWの基本思想です。。。


  • また、通常のLDAからの「one-shotのGW近似」はE[G]から導出できる、というのは「間違い」です。むしろ、下のほうのQSGWの近似になっているであろうというほうが正しいです.それと、通常「one-shotのGW近似」では準粒子のウエイトZ因子をかけるという話になってますが、これはまちがった考え方です。ですがLouieなどの最初の論文からの歴史的理由(間違ってるとおもいます)で、ずっとそれがただしいとされてきてる。擬ポテンシャル法によるGW近似は「バンドギャップが大きくなりすぎる」んです、それで「Zをかけてみた」というのが歴史的経緯ではないかと思っています。
  • E[G]Gでの二階微分の正定値性みたいなものはないってことなんだとおもいますが、なにがいえるのかはよく知りません(調べてほしいですが)。

Quasiparticle Self-consistent GW(QSGW)

それで「Quasiparticle Self-consistent GW(QSGW)」に行きつく。これは概念的、理論的導出として、「full self-consistent GW」とはまったく違う。似て非なるものである.QSGWは「ダブルスタンダード」な方法で、G0Gを整合性よくself-consistentに決めてしまう方法である(さらにはWも同時にきまる).そもそも「いくらでもまじめにとけるなら」どんなG_0=\frac{1}
{\omega-\hat{H}_0}をもってきても、それから出発して厳密なGを求めれるはずだが、そうはいかない。できるだけいいG0(もしくはH0)をもってこないとGがうまく求めれない(GW近似という摂動論にたよるので)。その意味でQSGWは、self-consistent perturbationの手法のひとつである。

  • RPA全エネルギーから、QSGW法は導出するのがもっともらしい。この際、励起エネルギーの停留性(最小化)から準粒子波動関数が定められる。準粒子数をゼロから1まで連続的に取る占有数を考える必要あり。微小に準粒子数を増減するときの微分値が準粒子エネルギー。準粒子概念を固体と分子で共通化するにはそう考える必要あり。LW汎関数等の考え方とは違いあくまで、G0(占有数と一体波動関数)の関数としての全エネルギーを考える。
  • 物理的に重要なのはGでなくて準粒子。それはG0で定められており、「裸の準粒子」と名づけている。問題もある。たとえば、G0Gで計算した電子密度と一体密度行列には「ずれ」がある。そこがなくなるように補正をすることもできるでしょうが、すっきりしたFormalismが望ましいし、そもそもそういうずれはどこまでいっても避けれないようにも思う.
  • 分子での一体励起の概念と固体での準粒子の概念がつながらないといけない(そうでないと固体表面に分子を置いたりできない)。そもそも分子だと全ての準位が孤立化するので、Im(W)なども離散的なデルタ関数の和になる。自己エネルギーΣもpair励起のthresholdより上のエネルギーでは、虚部が離散的なデルタ関数の和になる。基本的になんとかなるとおもうが考えるべき問題が含まれている。
  • 全エネルギー最小のformalismでない。小谷の論文では「あるノルム(G0Gの差をはかる)」を最小化するというformalismを示したが、いまいちすっきりしない点もある。

xxx書きかけ…

QSGWでのバンドオーバーラップでの金属非金属転移

Brickman-Rice理論,Excitonic Insulatorなどと呼ばれるものの基本部分は原則的にはHartree-Fock近似(スクリーン効果の入ったもの)の枠内でできる。すなわちQSGWで原則的には第一原理計算できる(まずそこまでやらないといずれにせよ砂上の楼閣のような議論しかできない)。バンドオーバーラップによる金属非金属転移だが、クーロン力の長距離性のため、バンドオーバーラップにおけるMI転移が一次相転移となる.CDW,SDWがおこってギャップが空いたりもする。だが、Fermiエネルギー近傍での小さなelectronポケット、holeポケットをきちんととらえないといけないので数値計算的には注意が必要。仮想的なbcc hydrogen, fcc YH3, GdNなどで、そういう兆候が見える。また、そもそもフォノン(格子ひずみ)とcoupleして、パイエルス転移やJT効果のように、固体としては「結晶の対称性を下げてバンドギャップを大きくして全エネルギーを下げる」というような傾向があり、一次転移は強調される. 「MI転移のトリガーがフォノンか電子系か?」に意味があるか?ーーーどちらをオフしてもMI転移は一次転移なので定量的問題。磁気的には?

結合定数積分(or 断熱的接続)

「相互作用のないreferenceシステム」と、「相互作用をいれたシステム」を結合定数をゼロから1までうごかすことで連続的に接続できる。これが摂動理論の基礎になるが、密度汎関数の方法などでは、2体の相互作用の項だけでなく、1体のポテンシャルの項も密度を保持するように動かしていくということを考えることが必要である.この点で多くのモデル的なあつかいは乱暴にみえる.「結合定数ゼロで物理量は非解析的である」とか 「結合定数による連続性は(相転移的なことを考えると)限度がある(自然境界みたいなものがある)」 などといういい方もありますが、これは接続のしかたがうまくないからという面もあるかと考えてます.超電導をだすには、超電導の平均場的ハミルトニアンから出発してオーダーパラメーターを動かさないように相互作用を入れていくのが自然です。要は、「self-consistentに解く」ことになり、結合定数に関して非解析的な解も得られることになる.これは「計算機による方法」の本質的なアドバンテージのひとつだろう。

  • むしろうまくつなげばいろんなものは(ぼくがおもうには)「解析関数のように」つながっています。ただし、ときには境界や分岐や特異点をうまく迂回するようなやり方も必要でしょう。また、断熱的接続には自由度があります。たとえば、クーロン相互作用のlong range partを最初に入れていって、そのあとshort rangeパートをいれていくようなやり方です。
  • ときどき「断熱的接続」でのtotal energyの論文がでます。三宅らによるものもある(小谷も共著者)。ですが、LDAからの「断熱的接続」はよいかどうか不明です。そもそもLDAではバンドギャップなどはやたら小さいので、あまりいい分極関数になってない可能性があります。それをつかってRPAして格子定数依存性をかいてみてもいいものになってるかどうかはあやしいです.

Beyond GW

モデル理論はあくまで「裸の準粒子に関するモデルハミルトニアン」の抽出、 すなわち『なんらかの裸の準粒子(たとえばRPAレベルまでの相互作用をいれて 計算した一体部分)がある相互作用をおよぼしあう』という形式でないとしんどい。 物理的にWell-definedなモデルにしないといけない;可能性としては外的な有効媒質(遅延的な効果や摩擦もあるような相互作用)内のモデルと言うのもないとはいえないが、その時にはそれを統計的に補うランダム力などを加えるなどの必要もでてくる(とにかく面倒になるだろう)。

E[G]の汎関数理論において、汎関数にonsiteのモデル部分を加えて、それに対応するRPA部分を差し引くみたいなことをすると,E[G]の二階微分の正定値性(or 解析性)をこわしてしまう。Z因子のことなどを考えても変な事になりえる。

  • 有効相互作用Wの計算の際,不純物的にonsie polarizationを差し引く方法でもそういうことがおこる。単純に言って、一般的に、グリーン関数などについて「引いてから足すことによって精度をあげる方法」だと、虚部の正定値性、Wのomega=0での正定値性などがこわれる。それに気がついた(数値計算してからわかった)ので T.Kotani, J. Phys.: Condens. Matter 12 2413-2422では、物理的にへんなことが起こらないように差し引くことにした.そのこともちゃんと書いとくべきだった.なんか、種々の埋め込みの方法(embedding method;たとえば弾性体にMDで解く部分を埋め込むような手法)でおこる一般的な問題のような気がする。xxx書きかけ。。。

クーロンの長距離力

クーロンは長距離力なのでゼロ音波(Nambu-Goldstoneボゾン)に対応するものがプラズモンとなる。これはかなりな高エネルギーにある。 短距離力のモデルで出てくるだろう長距離の低エネルギー電荷揺らぎは禁止される。 こういうことを無視して「まじめにモデルを解いて」物理的に意味のある結果がえられるのか? (考察必要)。磁性体での縦揺らぎとクーロン場のカップリング。

「電子状態計算の方法論」の進展がやたらと遅いのはなぜか?

とにかく「高級な数式」を書いてみてもたいていは計算できない。それに、そういうものの多くは「机上の空論」であることが多く、いろんな理論的難点を内包していることが多い。論文になってるもの(たとえばRPAレベルのエネルギーなど)でも勇ましいことがいろいろ書いてあるが、額面通りにうけとるべきでないことも多い (たとえば「非常にpromisingである」とか書いてても、それはそんなに本当ではなかったりする。もちろん、なにが本当かよくわからない場合も多い)。とにかく以下のような点での情報共有や協調体制を高めていく必要がある。

  • コーディングのテクノロジー
  • テストシステム
  • アトミックモデリング
  • 計算技術のノウハウが表にでてこない。コードのなかに隠れてしまってる。また「難点」がなかなかわからない。たとえばGWだって数式としては「簡単につくれる」ようにみえる。が実際やってみると、いろんな数値計算上の難点がある。そういう情報がしっかり共有されていく必要。たとえば、自己エネルギーをBZ内でどうやってinterpolateするか、などは結構な難問。
  • 他者の計算結果を「すぐに再現できる」ような状況にしていくこと。コードのシェア(というかひとのものからいいものを取ってこれるようなシステムをつくっていくこと)。研究室ごとにおなじものを発明(あるいはコード開発)するようなやりかたは効率が悪すぎる.この点で協調体制をつくっていかないとVASPなどに対抗できない。が、コーディングテクノロジーなどのこと、政治的な事などもあり、そうそう簡単でない。

補足

LSDA,GGAの問題点

  • LSDAではbcc Feが安定に存在しない。FeのsimulationはGGAにしないといけない。--Kino 20:03, 24 November 2009 (JST)
  • 分子吸着のGGA+van der Wallsのシナリオは本当か?
  • LDAとGGAとでBaTiO3のpotential surfaceが違う。arXiv:1007.1127v1 Fig.2 --Kino 14:59, 17 August 2010 (JST)
Personal tools